喪中ハガキの基本マナー 〜書き方/出す時期/送る人について〜
はじめに
喪中というのは近親者の死後に遺族がその死を悼み、「身を慎む期間」のことを指します。
そのため、その期間にはやってはいけないことがいくつかあり、「年賀はがきを出すこと」は喪中のNG行為の一つです。
そして喪中はがきとは、身内に不幸があった喪家(遺族)が、おめでたい新年の挨拶を控えますというお知らせのために送るものです。
簡単にうと、「不幸があったので、年賀状が出せません。」ということです。
ちなみに、喪中はがきは年賀欠礼状や年賀状挨拶欠礼状とも呼ばれます。
このコラムでは、喪中ハガキを出す際の注意点や、書く内容などをご説明します。
また、併せて喪中はがきを受け取った人の対応についてもご説明しますので、ぜひ参考になさってください。
その他、喪中のNG行為についてはコチラをお読みください。
喪中はがきを出す時期
お相手が年賀はがきの用意をする前、つまり、11月~12月頭頃までには届くように送りましょう。
基本的に早めに送ってあげるのが親切ですが、早すぎてもお相手が年賀状を作るころに忘れてしまっている場合もあるので注意してください。
出す時期が遅れてしまった場合は、松の内(1月7日)が明けてから寒中見舞いハガキを出すと良いでしょう。
喪中はがきを出す相手、書く人
◇◇◇喪中ハガキを出す相手◇◇◇
故人やご自身が年賀状をやりとりしている方、喪中であることを知っている方に出しましょう。
仕事関係者(職場、取引先など)には喪中ハガキではなく「年賀はがき」を送る人が増え、こちらが一般的な対応となりつつあります。
公私を分けるのであれば年賀状を出す方がいいかもしれませんね。
また、法人に基本的に喪中はありません。そのため、社長や代表が亡くなって社葬を行った場合も、会社から取引先などの企業へは年賀状を送ります。
※先方がもし喪中であっても、こちらも喪中ハガキを出しましょう。
◇◇◇喪中ハガキを書く人(喪中の人)◇◇◇
- ・2親等までの親族(父母、配偶者の父母、子、兄弟姉妹、孫、配偶者の兄弟姉妹)
- ・故人と同居していた祖父母
一般的には2親等までの親族が喪中はがきを出すのですが、近年では、2親等の間柄でも同居していない場合は欠礼状を送らないこともあるようです。
また、3親等以上でも生計を共にしていたり、特に親しい間柄であれば喪中はがきを出しても問題ありません。
書き方と例文
◇◇◇ハガキに書く内容◇◇◇
- ①挨拶文(喪中で年始の挨拶ができない報告)
- ②故人の名前と続柄、年齢(享年)、亡くなった月
- ③一言コメント
- ④日付
- ⑤差出人
◇◇◇ポイント◇◇◇
- ・喪中ハガキに故人様の遺影や家族写真は印刷しません
- →年賀状では、家族写真やお子さんの写真を載せて家族の近況報告を兼ねることもありますが、喪中はがきではやめておきましょう。
- ・句読点は使いません
- →読みにくい場合は改行やスペースでバランスを取ってください。
- ・①の項目は少し大きめにデザインしましょう
- →喪中はがきであると伝わりやすいです。
- ・①では、「年賀」という文言はNGです
- →新年、年始、年頭などを使用しましょう。
- ・②や③での一字下げはしません
- ・②の故人の年齢は、数え年でも満年齢でもどちらでもOK
- →享年〇〇、満〇〇歳などの書き方があります。
- ・③では、故人がお世話になったことへの感謝の言葉と、結びの挨拶には相手の健勝を祈る言葉や今後のお付き合いのお願いする言葉などを添えましょう
- ・③で近況などを書く場合は、おめでたいことは書かないようにしましょう
- →どうしても報告したい内容がある場合は、寒中見舞いやお手紙や通常のはがきとして改めて送ってください。
- ・⑤の差出人が故人と苗字が同じ場合は名前だけでもOK
◇◇◇例文◇◇◇
~父親が亡くなった場合~
- ①喪中につき年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
- ②〇〇月に夫〇〇 〇〇が〇〇歳にて永眠しました
- ③「生前中に賜りましたご厚誼に心よりお礼申し上げますとともに
- 明年が皆様にとって幸多き年になりますようお祈り申し上げます」
- ④令和○年〇〇月〇〇日
- ⑤差出人の名前
喪中はがきが届いたら
◇◇◇既に訃報を知っていた場合◇◇◇
通夜や葬儀などに参列していれば、返信をしたり、改めて何かする必要はありません。
もしどうしても新年の挨拶がしたい、何か報告したいことがある場合は、松の内があけてから寒中見舞いのはがきで挨拶をするとよいでしょう。
その際は、挨拶と報告したい内容を書いてください。
◇◇◇喪中はがきで訃報を知った場合◇◇◇
近年では家族葬の流行や葬儀の簡素化の流れにより、ごく身内の近親者のみでお葬式をあげる家庭も増えました。
その場合、喪中はがきではじめて訃報を知るケースもあります。
この場合は、
- (1)喪中見舞いをおくる(年明けまで)
- (2)寒中見舞いをおくる(松の内明け 1/8~)
の2パターンが一般的です。
故人や遺族と親しい間柄であれば、弔意を示すために香典やお線香や供花などを贈るのも良いでしょう。
喪中見舞いと寒中見舞いについてのコラムもぜひ読んでみてくださいね。
まとめ
このコラムでは、喪中はがきについて大まかなルールなどをご紹介しましたが、宗派によって使う文言が違うこともあります。
また、故人や遺族がキリスト教であれば「喪中」の概念はそもそもありませんので、例年通り年賀はがきやクリスマスカードを出して大丈夫です。
ベルホールでは、葬儀のプロフェッショナルがご遺族のご心配事や疑問を解消いたします。
喪中はがきのお手配などもぜひご相談ください。
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