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数珠について 〜お葬式や法要で使う数珠の種類やマナー〜

2023/07/26
喪主/ご遺族様


はじめに

現代社会では、数珠は、普段の生活であまり見かけないかもしれませんが、お葬式や法要においては欠かせない仏具です。


しかし、数珠の意味や種類、使い方などを知らない人も意外と多いのではないでしょうか?


このコラムでは、数珠の基礎についてわかりやすく解説します。


お葬式や法要などで数珠を使用する、または購入する予定のある方は特に、参考にしていただければ幸いです。



お葬式などで使う「数珠」とは?

数珠は、穴が貫通した多くの小さい珠に糸を通して輪にした法具で、ブレスレットやネックレスの形に似ています。


数珠は仏教の発祥の地であるインドで生まれ、世界に広まっていきました。


数珠は、お経や念仏を唱える際に、その回数を数えるために使われてきました。そのため、念珠(ねんじゅ)ともいいます。


仏教徒が祈りや冥想のために用いる仏具で、特にお葬式などの法要の際に、数珠を使って故人への祈りや供養を行います


珠の数は108珠が基本ですが、54、42、36、27…とすくないものもあり、宗派や用途によって異なります。


珠の材料は水晶や真珠、珊瑚や銅や鉄、木製などがあります。


色はこれでなくてはいけないという縛りはないので、好きな色を選べます。


また、宗派別の「本式数珠」と「略式数珠」があり、女性用男性用などでも分かれています


宗派によって房の違いもあります。


また、数珠は誰の葬儀や法要であっても、その人の宗派の数珠を使用することができますので、宗派や用途にあった数珠を選ぶといいでしょう


数珠を使う意味

数珠を使う意味は、大きく分けて2つあります。


1つ目は、先述したように、お経や念仏を唱える際の回数を数えるためです。


数珠は108珠が基本ですが、これは、仏教の教えで人間には108の煩悩があるとされているためです。


お経や念仏を唱えることで、煩悩を断ち切り、悟りを開くことができると考えられているのです。


2つ目は、持ち主を守るお守りとしての意味です。


数珠は、仏の加護を授けるものと考えられおり、身につけることで災難や厄除けになるといわれています。


そのため、数珠の貸し借りはしないのが基本マナーです。



数珠の種類と選び方

数珠には、大きく分けて2つの種類があります。


1つは、宗派によって形や色が決まっている「本式数珠」です。


本式数珠は、正式な数珠の球の数の108珠で、一般的に二重にして使います。


宗派によって細かい決まりがあり、珠の数や持ち方が違います。


また、本式数珠は房が一つのものと二つのものがあります。


もう1つは、宗派に関係なく使える「略式数珠」です。


略式数珠は珠の数が少なく、一般的には一重で作られています。


これは「片手数珠」とも呼ばれます。


略式数珠は、本式数珠に比べて形や色が自由で、価格も手頃です。


宗派問わず使用できるので、こちらは一つ買っておくといいでしょう。


数珠を選ぶ際には、まず自分の宗派に合った数珠を選ぶことが大切です


宗派を伝えれば、その宗派専用の数珠を紹介して貰えます。


次に、珠の素材や色なども好みに合わせて選ぶとよいでしょう。


また、一般的に女性用の数珠の珠の大きさは8mmほどで、男性用は10mmほどです。


数珠は通販でも購入できますが、もしわからないことが多いようであれば仏具店で相談しながら選ぶといいでしょう。


宗派の違いなども合わせて、しっかりとアドバイスしてくれると思います。



数珠のマナーと使い方

数珠の使い方やマナーは厳密に言えば宗派別に異なりますが、一般的にどの宗派でも共通したマナーについてご紹介します。


ーーー 基本マナー ーーー



  • ・自分のものを使用する(貸し借りは基本NG)

  • ・葬儀用のものを使用する(おしゃれ用やパワーストーンはNG)

  • ・数珠を扱う際は、両手で丁寧に扱う

  • ・持ち歩く際は数珠袋に入れる

  • ・葬儀や法要の最中は常に左手で数珠を持つ

  • ・席の移動時は房を下にして持つ


特に、数珠は焼香や読経の時に鞄から取り出す方もいますが、本来これはNGです。


葬儀の最中は常に左手に持っておきましょう。


 


ーーー 数珠の使い方 ーーー



  • ▷略式数珠

  • 【特徴】

  • ・珠の数が少なく、一般的には一重で作られ、宗派関係なく使える

  • 【使い方】

  • 数珠を手にかける際には、親指と人差し指の間に珠の輪を挟み合掌する。

  • (輪を合掌した左手だけに通す使い方と、合掌した両手にかけて通すやり方があり、どちらの場合も房は真下に垂らしておく。)

  •  

  • ▷真言宗

  • 【特徴】

  • ・真言宗は数珠の珠数を重視

  • ・珠は108個、二重タイプ

  • ・房は菊房で表と裏がある

  • ・男性でも女性でも同じ形で、大きさのみ異なる

  • 【使い方】

    両方の中指にストレートに数珠をかけ、そのまま手を合わせて合掌する。

    (合掌した手を擦り合わせ、音を立てて使う。)

  •  

  • ▷浄土宗

  • 【特徴】

  • ・本式数珠でも珠の数は108玉ではない

  • ・男性と女性で珠の数と大きさが異なる

  • 【使い方】

  • 2つの輪を両手親指に揃えてかけて、房は手前に垂らし、親指で数珠を押さえて合掌する。または、両手の4本指の側に数珠を下げ、房を甲の真下に垂らして合掌する。

  •  

  • ▷禅宗(曹洞宗、臨済宗)

  • 【特徴】

  • ・曹洞宗、臨済宗は共に主珠が108個

  • ・曹洞宗は金属の輪が通っており、臨済宗は輪がない

  • ・本式数珠を持つ人が多い

    【使い方】

  • 輪を二重にして親玉が左手の人差し指の上になるようにかけ、右手を添えて合掌する。

  • 房は下に垂らす。

  •  

  • ▷浄土真宗

  • 【特徴】

  • ・珠や房の形や数に明確な決まりがないが、房が蓮如結び

  • 【使い方】

  • (西本願寺)2連に巻き両手にかけて、房は下にして合掌する。

  • (東本願寺、真宗大谷派)親玉部分を上にして2重に巻いて両手に掛け、左手側に房を垂らして合掌する。

  •  

  • ▷日蓮宗

  • 【特徴】

  • ・一連の長い珠数(108玉)に41個の下がり珠の付いた菊房がついている

  • 【使い方】

  • 輪を8の字にし、2本の房が出ている方を右手の中指、3本の房が出ている方を左手の中指にかけ、房は手の甲側に垂らして合掌する。

  •  

  • ▷天台宗

  • 【特徴】

  • ・主珠108個からなり、主玉が平たい(平珠)

  • 【使い方】

  • 二重にして左手の親指と人差し指の間に数珠を挟んで、右手を添えて合掌する。


まとめ

数珠は、お葬式や法事などにおいて、欠かせない仏具です。


数珠の意味や種類、使い方などを知っておくことで、法事への理解が深まり、より心を込めて参列することができるでしょう。


しかし、もし仮に数珠を忘れてしまったり、急な不幸で数珠を買うのが間に合わなくてもそんなに心配することはありません。


基本的には数珠の貸し借りはNGですが、担当の葬儀会社が貸し出している場合もありますし、家族であれば、その時だけ貸してもらっても構いません。


いずれにせよ、故人や先祖との時間を想う気持ちが大切です。


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