お葬式の日取りを決めるポイントは? 〜友引はNG?〜
はじめに
多くの人が「通夜=ご逝去の翌日」、「お葬式=ご逝去の翌々日」だと認識しているとは思いますが、実は絶対にこのスケジュールでなくてはいけないということではないのです。
最近では近くの葬儀場や火葬場の状況によってすぐに対応してもらえなかったり、また、ご家庭の事情で日にちをずらすことも珍しくありません。
現代のお通夜やお葬式の日取りは、故人やご遺族の希望、参列者の都合など、さまざまな要素を考慮して決める必要があります。
しかし、通夜や葬儀の日程の決め方について知らないと、いざ身内に不幸があった際に「どうやって日程を決めたらいいの?」といった疑問が湧いたり、「日取りがずいぶんと先になっちゃったけど大丈夫なのか…」など不安になってしまうこともあると思います。
それでなくてもお身内の不幸に気落ちする時期ですから、トラブルがあるとご遺族まで体調を崩しかねません。
そんなことにならないために、前もって通夜や葬儀の知識をある程度つけておくと安心です。
当コラムでは、お葬式の日取りを決めるポイントや注意点について解説しますので、ぜひ参考になさってくださいね。
お通夜は当日?翌日?
お葬式は、一般的に「通夜→葬儀→火葬」の順で行われます。
お通夜の日程は、ご逝去からお通夜まで2~4日程度が一般的です。
結論から述べますと、お通夜は亡くなった当日でも、翌日に行っても構いません。
~お通夜を亡くなった当日に行う場合~
亡くなった日を1日目として、1日目の夜にお通夜、2日目に葬儀と火葬を行います。
~お通夜を亡くなった翌日に行う場合~
翌日に行う場合は、亡くなった日を1日目として、2日目の夜にお通夜、3日目に葬儀と火葬を行います。
~お通夜を亡くなった翌々日に行う場合~
翌々日に行う場合は、亡くなった日を1日目として、3日目の夜にお通夜、4日目に葬儀と火葬を行います。
最近は、通夜式は亡くなった「翌日の夜」、または「翌々日の夜」に行うご家庭が多いようです。
しかし、冒頭で述べたように通夜や葬儀、火葬の日程は事情によって変わります。
お通夜は、故人を偲び、参列者と故人の最後の別れを惜しむ儀式ですので、できるだけ多くの参列者が来れるようにゆとりを持った日取りにするといいでしょう。
◇◇ご臨終直後にすること◇◇
- ・まずは弊社にご連絡ください!
- 0120ー02ー4449 (フリーダイヤル)
- 24時間いつでも大丈夫です。
- ・末期の水
- 病院でご臨終直後に行うか、自宅等に搬送してから行う場合があります。
- 医療スタッフか葬儀のスタッフが進行してくれるのでやり方がわからなくても大丈夫です。
- ・家族、主な親戚に連絡
- 個人と関係の深かった方には、通夜などの詳細が決まっていなくても、とりあえず連絡しましょう。
- 通夜や葬儀の場所や日程が決まったら、親族、親しい友人や知人、会社関係者などへ詳細の告知を出します。
- ・死亡診断書の受け取り
- 以後の諸手続きに必ず必要になります。
- ※受け取ったら無くさずに大事に保管してください。
- →死亡届、埋火葬許可申請に必ず必要になります。
通夜までの主な流れは、ご逝去→ご遺体のエンゼルケアや搬送、安置→葬儀会社や喪主の決定→打ち合わせ→日程の決定→訃報の通知→通夜や葬儀の準備…となります。
また、日程以外にもお通夜までに決めることはたくさんありますので、どの葬儀会社にするか決めたら、早速打ち合わせをして下記のようなことを決めましょう。
- ・通夜や葬儀の形態
- ・通夜や葬儀の日程や場所
- ・遺影写真の選定 など…
お身内に突然ご不幸が起きた場合に、どんな準備したら良いのかわからないこともたくさんあるかと思います。
これまでに喪家としてお葬式をあげた事が無ければ、葬儀の知識がなくても仕方ありません。
ご遺族は大事な方を亡くされて気落ちなさっている時ではありますが、さまざまな手続きや対応が必要になります。
合わせてこちらの記事を参考に葬儀の準備に取りかかってくださいね。
お葬式の日取りを決めるときのポイント
お葬式の日程は、ご逝去から葬儀(告別式)まで4~5日程度が一般的です。
葬儀や火葬の日程は少し先になってしまっても心配する必要はありません。
ただし、その際にはご遺体の腐敗が進まないよに対策をする必要がありますので、これについては後ほどご説明します。
お葬式の日程を決めるときは、以下のポイントを押さえておきましょう。
・故人の遺志やご遺族の希望を尊重する
- 故人が生前に葬儀の日取りについて希望を述べていた場合は、できるだけその希望を尊重して、日取りを決めましょう。
- 遺言書やエンディングノートなどに葬儀の件を記載してあるかしっかりと確認しましょう。
- また、葬儀の日取りは、家族(遺族)の希望も考慮して決めましょう。
- 最期に故人を送る大切な儀式ですので、できるだけ家族全員が納得できる日取りを決めることが大切です。
・葬儀に関する法律を守る
- →葬儀に難する法律はいろいろありますが、ご遺族が知っておく必要のある法律は
- 「故人の遺体の火葬は、ご逝去から24時間経過するまでしてはいけない」というものです。
- これは仮死状態の見落としを防ぐための法律で、「遺体の安置は1日以上すること」と定められています。
- ただし、これは死産(妊娠7ヶ月未満)や、特定の感染症の患者は例外として24時間以内の火葬が許可されることもあります。
- 近年の感染症では「新型コロナ」がこれに該当しましたが、2023年現在では感染症対策をした上で、基本的に通常の葬儀と変わらない扱いになりました。
・参列者の都合を考慮する
- 家族や親族以外にも、親しい友人やお世話になった方、会社関係者など多くの参列者にとって、故人の葬儀は大切な儀式です。
- そのため、参列者の都合を配慮して日取りを決めましょう。
・できるだけ遠方の人でも来れる日にする
- 特に故人と親しい家族や親戚、友人などが遠方にお住まいの場合は、少し葬儀の日取りが先になってしまったとしても、その人たちが参列できるようにゆとりのある日にちにしてあげましょう。
- 飛行機や新幹線、こちらでの宿泊施設の予約が取れるかなども合わせてしっかり確認してください。
・葬儀会場や火葬場の空き状況を確認する
- 葬儀の日取りを決める上で、葬儀会場と火葬場の空き状況は重要なポイントになります。
- 特に火葬場は、主に都市部を中心に近年予約が取りづらい傾向にあります。
- そのため、できるだけ早めに火葬場の空き状況を確認し、希望の日時を予約し、それに合わせて葬儀会場の予約しておきましょう。
・菩提寺やお付き合いのある宗教者の都合を確認する
- お付き合いのある菩提寺や僧侶などの宗教者のスケジュールも確認しておきましょう。
- 特に僧侶は、葬儀のほかにも法要や寺院の行事など、さまざまなスケジュールを抱えています。
- そのため、希望の日時に僧侶が来ることができるかどうか、事前に確認しておく必要があります。
・六曜や宗教的な習慣を考慮する
- 友引は、陰陽道で「友をあの世に引く」とされる日柄です。
- そのため、友引の日は葬儀の日取りとして避ける習慣がある地域や家庭が多く、また、それに合わせて定休にしている火葬場や葬儀会社もあるので注意してください。
- ただ、これはあくまで習慣であり、家族や参列者の都合で仕方がない場合もありますので、近年ではそんなに強く意識する必要はありません。
また、葬儀の種類によって日取りを決めるポイントは少し異なります。
◇◇◇一般葬の場合◇◇◇
- 一般葬は、参列者が多く、儀式や会食も行う葬儀です。
- 一般葬の日程は、参列者の都合を考慮して決める必要があります。
- (亡くなった日から5日以内に行うのが一般的)
◇◇◇家族葬の場合◇◇◇
- 家族葬は参列者が家族や親族など、ごく限られた人だけで行う葬儀です。
- 家族葬の日程は、遺族(家族)や親族の都合を優先して決めることができます。
- 家族葬は、一般葬よりも短めに行われることが多いです。
◇◇◇一日葬の場合◇◇◇
- 一日葬は通夜と葬儀を1日で行う葬儀です。
- 一日葬の日程は、参列者の都合を考慮して決める必要があります。
- 一日葬は、一般葬よりも短めに行われることが多いです。
◇◇◇直葬の場合◇◇◇
- 直葬は、通夜や葬儀を行わず、火葬のみを行う葬儀です。
- 直葬の日程は、家族や親族の都合を考慮して決めることができます。
- (故人の遺体を引き取ってからできるだけ早く行うのが一般的)
「友引」「大安」、お葬式を避けるべき?
六曜は、日本の古い暦から生まれた吉凶を占う方法です。
その陰陽道では友引は「友をあの世に引く」とされる日柄です。
そのため、友引の日は葬儀の日取りとして避ける習慣がある地域や家庭が多く、また、それに合わせて定休にしている火葬場や葬儀会社もあるほどです。
そのため、長い間友引は「お葬式を避けるべき日」とされてきました。
現代でももちろん気にする方もいらっしゃいますが、これはあくまで民間信仰の習慣であり、仏教や神道とは直接関係がありません。
家族や参列者の都合や、火葬場や葬儀会社の予約状況によっては、葬儀が友引の日になってしまう場合もありますが、近年ではそんなに強く意識する必要はありません。
友引にお葬式を避けるべきかどうかは、その時のご遺族の判断次第ということになります。
また、「大安」は、六曜の中で最も吉日とされています。
そのため、お葬式を避けるべき日と考える人もいますが、大安はあくまでも吉日であり、お葬式を執り行うこと自体に問題はありません。
お葬式の日程が遅くなってしまう時にやること
お葬式の日程が遅くなってしまうと、遺体を安置する場所を確保したり、参列者に連絡したりする必要があります。
お葬式の日程が遅くなってしまった場合は、以下の対応を行いましょう。
・衛生的に遺体を安置する場所を確保する
- 葬式の日が5日以上先になるようであれば、ご自宅ではなく遺体安置の専門機関にお願いするといいでしょう。
- 葬儀会社の安置室や安置施設であれば、冷蔵で衛生的にご遺体を安置してもらうことが可能です。
- 葬儀社の担当者に相談してみてください。
・参列者に連絡する
- 家族や故人と親しい人、兄弟姉妹など近い関係にある親戚には、故人の逝去後、すぐに訃報を伝えましょう。そして、通夜や葬儀の日程が決まったら再度連絡をしましょう。
- 葬儀が遅い日程になってしまう場合、通夜のみ先に行って遺体を保管し、葬儀を後に行うこともあります。
- また、遠方に住んでいる方は参列するために日程調整が必要になるので、できるだけ早く連絡してあげましょう。
- ◇◇ 故人が亡くなってからすぐに訃報を知らせるべき ◇◇
- ・家族(配偶者や子ども)
- ・兄弟、姉妹、近い血縁関係の親戚
- ・特に故人が親しくしていた友人
- ・故人の職場(勤怠に直接関係のある人のみ)
- ◇◇ 通夜や葬儀の日が決定してから訃報を知らせるべき ◇◇
- ・遠い血縁関係の親戚
- ・故人や遺族の友人、知人
- ・故人や遺族の仕事関係者や所属団体
- ・近所の人
・エンバーミングなどの防腐処置を行う
- ご自宅で遺体を安置する際には、室内温度を低く保ったり、定期的にドラアイスなどを交換し遺体の腐敗の進行を遅らせる必要があります。
- これらの管理は、故人の葬儀やその他の手続きなどで忙しいご家族の負担にもなります。
- また、専門的知識がないと遺体の腐敗が進行してしまう可能性もあり、ご遺族の生活に支障が出てしまうかもしれません。
- ご自宅など専門機関外でのご安置が希望の場合は、エンバーミングという防腐処置をおすすめします。
- エンバーミングを施せば、長期的に常温でご遺体を安置することができますので、ドライアイスも不要です。
- ただ、この処置は平均して15万円~30万円ほど料金がかかりますので、ご家族でしっかりと相談してから依頼するか決めるといいでしょう。
- もし不可能であれば、専門の安置施設をご予約ください。
基本的には葬儀会社の担当者に相談すれば、必要に応じた準備をしてくれますので、不安にならずに気軽に相談してみましょう。
ご家族の状況に応じたアドバイスをしてくれます。
まとめ
お通夜は、故人が亡くなった翌日の夜、または翌々日の夜が一般的で、お葬式は、亡くなってから4~5日が一般的です。
ただ、通夜や葬儀の日取りは、故人や遺族の希望、参列者の都合など、さまざまな要素を考慮して決める必要があります。
特に葬儀は「友引」の日を避ける傾向にあり、火葬場や葬儀会場が友引の日を休みにしている場合もありますので注意が必要です。
この記事で紹介したポイントを参考に、ご遺族にとって最適な日程を決めましょう。
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